思い出の小箱
 







ここ10年ほど続けてきた国内、国外の旅行を順不同ですが少しずつ思い出しながら振り返ってみようと思います。
デジカメを使い出したのは10年くらい前からですから、それ以前の写真はアルバムに貼ってある写真をスキャナーでコピーしたものをのせます。デジカメに比べると画素数がぐんと落ちますので映像が荒くなりますが、これはやむおえないところです。
 

古城と緑の庭園を巡るイギリス南部の旅

もう、海外旅行ネタも尽きてしまったと思っていたのですが、そういえばイギリスにも行ったんだったと思い出しました。
1998年9月のことですからすでに15年も前です。
このころはまだトレッキングにはまっていたので、フランスとスペインにまたがるピレネートレッキングを企てていたのですがちょうどいいツアーが見つからず、日本旅行の企画した「古城と緑の庭園を巡る麗しのイギリス10日」というツアーに参加しました。
なんと三夫婦6人だけでツアー催行という珍しい、そして贅沢な旅になりました。

ロンドンの一泊目は元貴族の館だったところをホテルにしたいわゆるマナーハウスという豪華な施設です。
翌朝窓から見るとテムズ川がゆったりと流れる田園風景が広がっていました。
このホテルで偶然に遠い親せき筋にあたるご夫婦にばったり遭遇してほんとにびっくりしました。
そのころ日本はバブル真っ盛り、みんなこぞって海外旅行にでかけたといういい時代でした。

 ディンズ・フィールドハウス  ホテルから見えるテムズ川  朝食のテーブル
     

9月8日からいよいよツアー開始
ウインザー城、オックスフォードを経てストラスフォード・アポン・エイボンへ
ウインザー城はイギリス王室の別荘の一つで、女王が滞在されているときは塔の上に女王旗がなびくそうです。ヒースロー空港に近く、塔の上を旅客機が飛んでいました。

そして、次はカレッジの街オックスフォードへ。
皇太子が留学されていたマートンカレッジ、雅子妃の学ばれたバリオールカレッジもあります。
おりしもヤナギランが咲き乱れるマートンカレッジが印象的でした。


ウインザー城 ヤナギランの咲くマートンカレッジ フィッシュ&チップスのランチ

 

  ストラトフォード・アポン・エイボンでシェイクスピアの生地を巡る一日

「ホワイト・スワン」という昔のはたごのような古いホテルにチェックインしましたが、床はギシギシするわ、シャワーは出ないはで
結局部屋を取り替えてもらって一夜を過ごしました。上の写真の一番右端にいる女性が添乗員なのですが、彼女がいなければ悲惨なこと
になっていたでしょう。(ああ、もっと英語の勉強をしておくべきだった後悔しきり)
いかにもイギリス紳士といったガイド氏の案内でシェイクスピアの生家(今は博物館になっている)やシェイクスピア夫人のアン・ハザ
ウェイの生家などを見学しました。
シェイクスピアの家は木組みと白壁のユニークな様式の家ですが、アン・ハザウェイの家は草ぶきの家で童話の世界を思い出させます。
庭の花々も美しく女性にはとても人気のあるスポットのようです。

 シェイクスピア記念館  夫人アンの生家  チッピングカムデンの取引所跡
     

この日はシェイクスピアの生地を見学したあとはバスでボートン・オン・ザ・ウオーターを経て
ウィリアム・モリスがイギリスで一番美しい村と絶賛したというバイブリーなどの美しい村を訪ねました。
アフタヌーンティーといわれれる大仰なおやつの時間も体験しました

イギリス人は朝しっかりと食べて、お昼は軽く、そしてアフタヌーンティのあとの遅い夕食はごく軽くというのが習慣だそうです。

 バースからソールズベリをへてブライトンへ
そして、バースへ。バースはいわゆるバス(お風呂)の語源にもなった今も温泉の湧きだす古代ローマの遺跡があります。
今も毎秒13リットルの46.5度のお湯がわき出ているそうですが、ただの遺跡として存在しているだけ。もったいない話です。

 貴族夫人のお庭を見学  今も温泉の湧きだす古代の浴場  シシングハーストの庭  謎の巨石群ストーン・ヘンジ

謎の巨石群として有名なストーンヘンジを見たり途中で貴族の夫人が営むプライベートガーデンで自慢のお庭を見せてもらったり、
とあまり、いろいろ見すぎて今やどんな順序で回ったかさえ、記憶が定かではありません。

ブライトンは海辺の街でロンドンの人たちの保養地でもあるらしいのですが、たまたまその日はアメリカ西海岸で起きたハリケーンの
影響でものすごい雨風でした。自分たちは日本を中心にした地図を見慣れているので、ちょっとピンとこないのですが、実はそんなに
遠い距離でもないのですね。アメリカとイギリスは。
イギリスの人たちが新天地を求めてアメリカに渡ったというのがこんなところで納得できました。

シシングハーストはナショナルトラストの所有する庭園の一つで、とても手入れが行き届いていて美しい庭です。ハーブガーデン、
ホワイトガーデンなどが印象的でした。ナショナルトラストは歴史的名所や建築物などの保護を目的としたイギリスのボランティア団
体で、ピーター・ラビットの作者ビアトリックス・ポターやチャーチルなどもナショナルトラストに管理を託したそうです。運営は寄
付金や入場料で賄われているそうです。

 静かな村の豪華なホテルに宿泊

そしてこの旅で一番豪華なホテル「アッシュダウン・パークホテル」に宿泊しました。
この宿は1860年代に建てられたビクトリア朝の館を1990年代にホテルにしたもので、暖炉や美しい中庭など日本では味わえない
雰囲気があります。
レセプションから部屋までの長い道のりをベルボーイが荷物を手に持って案内してくれます。
部屋は天井が高く広くてバスルームにまで絨毯が敷いてあるのにはびっくりしました。掃除する人の苦労がしのばれます。
アッシュダウンは「熊のプーさん」の作家A・Aミルンの住んだ村でパブリックフットパスがあちこちにみられる静かな村です。
イギリス人は歩くのがとても好きといわれますが、こんな道があれば歩きたくもなります。

アッシュダウンパークホテル  暖炉のあるレセプション  のどかな田園の続く道
   

 リーズ城を見て、カンタベリー大寺院、そしてロンドンへ

こんなに見て歩いたのかと自分でもびっくりするほど長い旅でしたが、いよいよ最終章です。

「貴婦人の城」とよばれる湖面に映える美しいリーズ城を見学してからイギリス最古の寺院カンタベリー大寺院を見ました。
そしてやっとロンドン到着です。

ロンドンはフリータイムでしたので、ちょうどエリザベス女王がが多分バルモラル城当たりに避暑にお出かけでバッキンガム宮殿
にはいらっしゃらないので、その間一般公開されているというラッキーな時期にあたりました。ちょっと行列に加わって中を見学
しました。
衛兵の交代風景や騎馬による行進なども見ることができました。

 バッキンガム宮殿  ホースガードの行進  ウエストミンスター大寺院
 

そのころ私たちがロンドンで一番見たいものは美術館とキュウガーデンズでした。
ナショナルギャラリーはあまりにも広すぎて見切れないだろうと思い「テートギャラリー」を選びましたが、これが大正解。
ターナーやジョン・エヴァレット・ミレイなどの素晴らしい絵をたくさん見ることができました。これがすべて無料であると
いう事にも感激したものです。
丁度今、森アーツセンターギャラリーで「テート美術館の至宝 ラファエル前派展」(4月6日まで開催)にミレイの「オフィー
リア」が来ていますのでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。(私はまだですがぜひ行きたいと思っています)

 ミレイの「オフィーリア  ターナー「グリーンウイッチパーク

そして、王室が設立したキュウガーデンズもとても見ごたえのある植物園でした。
ダイアナ妃がプロデュースしたという温室が素晴らしかったのを記憶しています。

 パームガーデン(大温室)
 

            2014/3/7記


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