思い出の小箱


 







ここ10年ほど続けてきた国内、国外の旅行を順不同ですが少しずつ思い出しながら振り返ってみようと思います。
デジカメを使い出したのは10年くらい前からですから、それ以前の写真はアルバムに貼ってある写真をスキャナーでコピーしたものをのせます。デジカメに比べると画素数がぐんと落ちますので映像が荒くなりますが、これはやむおえないところです。
 

 中国 雲南省       昆明、麗江、大理

                  1999年11月3日から8日まで
1999年は中国雲南省昆明で「世界花博」が開かれました。
このころはかなり園芸に心が傾いていて、その博覧会に行ってみたいという思いがあったのですが、さすがに混むだろうと思いそれが終わるのを待って出かけた旅です。

花もいいけどここには玉龍雪山という5000メートル級の山があり雪を頂いた景色を一度見たいと思いました。

花博に合わせてこれも、開港したばかりの関西国際空港からJASの昆明行きの直行便が就航したので乗り換えをしなくても行けるというJTBのツアーに乗ることにしました。

雲南省昆明というところは中国でも、もうベトナムに近い位南の方にあります。
中国東北部の早くから発展したところからは遠く、まだ田舎の香りが漂う街です。

ここで一泊してから翌日は国内線に乗って麗江の街に移動して雲杉坪というところへお目当ての玉龍雪山を見にいたのですが、あいにく霧雨が降っていて、せっかくリフトで小高いところまで登ったのですが、何も見えなくてがっかりでした。

しかし、その後天気は回復して市内にある玉泉公園からは雪を頂いた峰を眺めることができました。

麗江の街は昔ながらの瓦屋根の古い建物が密集していて、中央をきれいな川が流れていてその景観が世界文化遺産に登録されています。
日本にも昔こんな風景があったと何か懐かしい思いのする町並みです。川では洗い物をする人、髪を洗っている人なども見られます。
何となくタイムスリップをした気分が味わえます。

そんな古い街でもホテルはアメリカンスタイルで快適に現代生活もできるというところが旅人の気持ちをくすぐるのかもしれません。

翌日は貸し切りバスで田舎道を揺られながら、「虎跳峡」という渓谷見物に出かけました。この川は揚子江の源流の一つだそうです。
途中の村の生活は多分日本の50年くらい前の感覚で進んでいる感じです。
渓谷に着くと人が担ぐ輿が待っていたり、一緒に写真を撮って日銭を稼ぐ民族衣装の娘さんたちがいたりと、ここが現金が入ってくる大事な稼ぎ場所であることがわかります。
中でも有料トイレがユニークで笑えました。
入り口に小屋がありそこで男性が使用料50円ほどを徴収し切ったトイレットペーパーを渡してくれます。
別棟のトイレに入ると、真ん中に溝が掘ってあり、そこを水が流れ落下物をを移動させます。思ったよりきれいでした。(
でも、自分の落としたものは目の前の渓谷に流れていくのだと思うとちょっと複雑な気分です。もちろんろ過装置などという気の利いたものがあることは考えられないので、そのまま直で…なんでしょうから)
一度田舎の市場のトイレを使った時のすさまじい光景が目に残っているので、覚悟して入ったのに肩すかしを食った感じです。その小屋には小さな女の子がいてお父さんにまつわりついていました。こういう生活もあるのだと思ったのは私だけではないと思います。
トイレの番人といえばロシアでも何度か見かけましたが、こちらはほとんどが女性でした。それも中年以降の。
こちらの番人は偉そうに座って見張っているだけでしたが…。
渓谷見物の帰りには見事に空がはれ上がり、雪を頂いた玉龍雪山の13の山々がくっきりと見えて大いに満足です。
最高峰は5596メートルあり、土地の人たちが信仰の対象としているので未踏峰だそうです。
麗江の次は大理という街に行きました。ここで見るべきものは3つの仏塔のたつ崇聖寺三塔、洱海公園、それに石林公園、伝統の藍染を受け継いでいるペー族の村など。一通り回って旅は終わりました。
しかし、ヨーロッパで受けたような感銘が希薄なのはなぜだろうと思いました。
中華料理も最後は広州市の広東料理の店にも連れて行かれました。びっくりしたのはレストランの入り口には動物園のようにたくさんの動物が檻やかごに入れられています。ヤギ、豚、猿、鶏、カメ、鳩、蛇、カエル、スッポン等々これらはすべて食材。何しろ四本足で食べないのはテーブルと空を飛ぶものでは飛行機以外はすべて口に入れるといわれるくらいですから、豊富な食材を新鮮に提供するのがこの店ですというディスプレイなのでしょう。が、味は今一つでした。食べ物に関してはどの料理も日本人は日本で食べるのが一番美味しいというのが結論でしょうか。
 いかにも中国らしいホテルの飾りつけ(花博の名残  麗江玉泉公園  虎跳峡  ペー族の藍染工房で藍染を購入 下の写真はパンフレットよりとったものですが、「麗江」という街はこのような屋根の家が密集しています。ヨーロッパはオレンジ色の瓦、日本は黒い瓦と屋根によって風景もずいぶんと変わるものです。
玉龍雪山  麗江の街を流れる川 大理  三塔公園  大理 石林公園
 

2012/11/13 記


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